年老いてからも正常な投資判断が出来るのか?
私は30代ですが、60歳まで案外あっという間な気がしています。
ひとたび投資に目覚めたからには、60歳になっても70歳になっても投資は継続したいと考えています。
年老いると体はもちろんのこと、頭脳の方も衰えが来るといいます。
果たして老年になってからも正しい投資判断ができるのでしょうか?
年を取ったら、どのような投資方針を立てれば良いでしょうか?
結論から言えば、自動車運転と同様に正常な判断は出来ないものと思い、その前に投資の出口戦略を考えておくのが望ましいと考えています。
老いたら投資判断を下すな
古典的な投資本、フィリップ・フィッシャー著「株式投資で普通でない利益を得る」のケネス氏のまえがきで、老いた父・フィリップ氏が良い投資判断を下せなくなったのを目の当たりにし、老化を感じたら投資判断を下すのをやめるよう提言しています。
私はすべての投資家に、自分が老いを感じる時がきたら、投資判断を下さないよう勧めたい。老いる前にやめてほしい。私はこれまで優れた投資家が老いるのを目にしてきたが、老いても優れている投資家を知らない。
(中略)
老いはこれまでの偉大さを凌駕して、いずれ酷い破綻を招くことになる。
(中略)
端的に言って、八〇歳代の偉大な投資は存在しないのだ。
出典:株式投資で普通でない利益を得る
偉大な父の老いる姿を見ての提言ということで、とても重みがあります。
そういえば投資の神様、ウォーレン・バフェット氏も今は80代。ケネス氏はIBMを売ったりアップルを買ったりしている、今のバフェット氏をどう考えているのかちょっと気になります。
老いたら投資判断を必要としない金融商品にシフト
老いたら若いころのような投資判断を下すのは難しそうです。
今は大丈夫だと思っても、老いは万人に等しくやってくるもの、抗うことは困難でしょう。
老いて判断能力が衰えたことを想定して、晩年の投資戦略を決めておいた方がよさそうです。
今すぐにではなく、50歳代、60歳代、70歳代とその時々の状況に応じて決めていけば良いと思います。
老いたら、個別株のような判断力・決断力・忍耐力の要するものではなく、投資判断の不要な金融商品が望ましいでしょう。
やはりS&P500指数やMSCIコクサイ指数に連動するインデックスファンドが最も相応しいと、現段階で考えています。これらは市場平均に追随する金融商品ですので、一度買ったらずっと放置で済みます。
生活するのに現金が必要になることもあるでしょうから、完全に老いる前に株式から現金or債券に変えておくのもありでしょう。
未来も大事、今も大事!
ここまで書いておいてなんですが、老いたときのことはまだまだ想像できません。
未来のために投資をしているのは間違いありませんが、今歩んでいる時間も未来と同じかそれ以上に大事です。
老いたら、正常な投資判断を下すことは難しくなる。
その前に、投資の出口戦略を策定しておく。
現段階では、この二点をうっすら頭の片隅に入れておくだけで十分でしょう。