【米国銘柄&株価分析】コカコーラ(KO)~2012年を頂点に右肩下がり
2017/05/06
米国株分析第六弾、コカコーラ(KO)!
おそらく誰もが知っているこのメーカーの分析をやってみます!
コカコーラは株価が安定していて中々買い時がなかったのですが、2016年4月、珍しく安くなっていたので日本円にして15万円分、購入してみました。
超優良銘柄と名高いこのコカコーラ、果たしてどんな分析結果となるのでしょうか?(タイトルでネタばれか。。)
(2017年5月6日 更新)
コカコーラ銘柄分析
コカコーラとは
正式名称はThe Coca-Cola Companyといって、ご存じ”コカ・コーラ”を中心に様々な飲料水を提供しているメーカーです。
“コカ・コーラ”は世界中で販売されており、実際に販売をしているのは現地の「ボトラー」で、コカコーラは原液を提供して利益を得ています。
日本においては、「日本コカ・コーラ株式会社」が製造・販売・マーケティング・営業活動を執り行っています。
“コカ・コーラ”のみではなく、缶コーヒーの”ジョージア”、天然水の”いろはす”、清涼飲料水の”アクエリアス”といったおなじみの商品も、コカコーラブランドとなります。
コカコーラの自販機に、高確率でこれらの飲み物も販売されているはずです。
ここ数年、日本市場ではやや苦戦しているようで、日本における最大のライバル・サントリーの勢いにのまれ、自販機のシェアをかなり奪われているみたいです。
コカコーラ株 基礎情報
ティッカー | KO |
市場 | NYSE |
採用指数 | DOW30 / S&P500 |
セクター | 生活必需品 |
設立年/上場年 | 1919年 / 1950年 |
決算期 | 12月 |
過去10年EPS成長率(%) | 3.27 |
ティッカーはKOです。COではないので注意です。
過去10年のEPS(一株利益)成長率3.27%はやや物足りないものの、それなりには成長していることが分かります。
株価指標
指標 | 2016/6/17 | 2017/5/6 |
---|---|---|
株価 | 44.79 | 43.69 |
PER | 27.1 | 30.8 |
PBR | 7.8 | 8.2 |
ROE(%) | 26.31 | 26.85 |
ROA(%) | 8.07 | 7.36 |
配当利回り(%) | 3.04 | 3.25 |
PER30.8倍はやや割高ですが、正常な範囲内に収まってはいるかと思います。
自己資本でどれだけ利益を上げているかを表すROEが、26.85%。S&P500銘柄の平均が12%ぐらいなので、それと比べると立派な数字です。
配当利回り3.25%は文句ない数字です。配当金目当ての銘柄として、期待通りのリターンをもたらしてくれるでしょう。
株価チャート(過去11年)
コカコーラといえども、リーマンショックの影響を避けれれなかったようで、2008年1月の31ドルが、09年3月には19ドル近くまで下落しています。
とはいえ、すぐにリカバリしたのはさすがコカコーラ!
最安値から今日までずっと右肩上がりです。
利益・および配当(過去11年)
おや?
株価がリーマンショック以降からずっと右肩上がりだったものだから、利益の方も同じかと予想していたのですが、どうも様子がおかしい。
まず、2010年だけ純利益が営業利益を上回っています。
具体的に何をやっているのかは分かりませんが、何か子会社なり不動産なりを売却して、特別利益を得たということなのでしょう。
そして、グラフをよくみると2012年が利益のピークで、後は年々下降しているのが分かります。
ですが、12年以降の株価チャートからはそのような気配は感じられず、ヨコヨコ、もしくはやや上昇しています。
これは何を表しているのか?
現在のコカコーラの株価は5年前と比べて割高、つまり過大評価されている、と言えるかもしれません。
なお、1株配当は美しいほどの右肩あがりです。
さすが増配銘柄といいたいところですが、1株配当が1株利益に徐々に追いつきそうなところが若干心配です。
キャッシュフロー(過去10年)
(※営業CFマージンは、営業キャッシュフローを売上で割った値のこと)
2012年~2015年はほぼ変わらずですが、2016年になって落ち込んでいます。
営業CFマージンの企業平均は約11%ぐらいで、これが15%を超えたら売上からキャッシュを上手く生み出していることになるのですが、2016年は9%前後と実に寂しい結果となりました。
バランスシート(2016年)
(※)単位:百万ドル
純資産と負債(流動負債+固定負債)の比率をみると、およそ1:3と、少々負債の比率が大きいかもしれません。
ROE約26%は、このようなカラクリがあったのですね。
流動資産は流動負債を大きく上回っているので、負債に苦しむようなことはまず起きないでしょう。
感想
コカコーラの最盛期が2012年だったのは意外でした。
2012年から2016年まで、毎年営業利益が減り続けているのは気になります。
また、利益が減っていても株価は大して下がらないのも、ちょっと不気味な感じがします。
これから、株価が利益を反映するようになるのか、それとも利益が株価に追いついてくるのか、分かりません。
ただ、コカコーラは誰もが知る超優良会社であること、これだけは間違いないでしょう。