【米国銘柄&株価分析】ジョンソン・エンド・ジョンソン(JNJ)~2013年からレベルアップ
2016/08/06
P&Gから始まった米国株分析も早くも第十弾となりました。
これまで9回とも、手持ちの銘柄を分析して参りましたが、今回も同様に保有銘柄の分析をします。
その銘柄とは、ジョンソン・エンド・ジョンソン。
ずっと買い時を見計らっていたのですが、中々そのタイミングは訪れず、一方的な上昇を描いていたので、6月下旬にこちらが折れて買うことになりました。
安定した株価を誇るJNJの分析結果は如何に!?
ジョンソン・エンド・ジョンソン銘柄分析
ジョンソン・エンド・ジョンソンとは
この企業の製品を、一度は利用したことがあるはず。
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、あの”バンドエイド”を作った会社なのです!
絆創膏の英語名がバンドエイドなのではありません!バンドエイドはれっきとした商品名なのです!
もちろん、バンドエイドだけではありません。
医療機器分野にも力を入れていて、むしろそちらの方が主力といって良いでしょう。
特に整形外科・外科治療向けで大きく利益を上げているようです。
また、医薬品事業も行っており、抗リウマチ薬の”レミケード”等を扱っています。
ジョンソン・エンド・ジョンソン株 基礎情報 (2016年7月15日時点)
ティッカー | JNJ |
株価(ドル) | 123.00 |
市場 | NYSE |
採用指数 | DOW30 / S&P500 |
業種 | 医薬品 |
設立年/上場年 | 1887年 / 1944年 |
決算期 | 12月 |
地域別売上構成(比率%) |
米国(50.9)、欧州(22.8)、アジア太平洋・アフリカ(17.6)、米国除く西半球(8.6) |
PER | 22.4 |
PBR | 4.7 |
ROE(%) | 21.87 |
ROA(%) | 11.68 |
配当利回り(%) | 2.48 |
過去10年EPS成長率(%) | 4.36 |
アメリカの企業は設立からそれほど年月の経っていないものが目立っている印象で、20世紀からの設立が殆どですが、JNJは設立1887年と、歴史ある企業となっています。
株主資産からどれだけの利益を上げるかを表すROEが21.87%。アメリカの企業平均がおよそ12%であることを考えると、かなり高い水準といえます。
PERは22.4、大体10~30くらいが正常値と言われているので、割高に見える株価も実は適正範囲内なのでしょう。
配当利回りは2.48%と、配当金目当てとするならばやや物足りない気もします。
過去10年間の株価チャート
目を引くのが、2013年からの急上昇でしょう。
12年12月はおよそ70ドルと、06年とあまり変わっていませんが、1年後の13年12月は約90ドルと大幅アップ。翌14年には100ドルに到達しています。
15年は少しだけ停滞したものの、16年は再び勢いよく上がり続けています。
過去10年間の収益・および配当
営業利益はほぼほぼ右肩上がりになっています。
14年→15年はちょっと下がりましたが、むしろ14年が出来過ぎだったのかもしれません。
純利益の方は2011年、12年に目立って下げています。営業利益はほぼ横並びだから、何らかの特別損失を出したのでしょうか。
それでも、翌13年には10年とほぼ同等の純利益まで戻したのだから、大したものです。
株価チャートでは13年から急上昇していたから、市場はこの純利益の戻りを好感したのでしょう。
1株配当は完璧な一次関数直線を描いています。
バランスシート(貸借対照表)
流動負債が流動資産をやや上回っています。
とはいえ、この程度であれば大きな問題にはならないでしょう。
純資産は負債合計より上です。これはお金の半分以上を自前で調達していることを意味します。
負債を増やしてレバレッジをかけたほうが、ROEは上がりやすくなります。
にもかかわらず、ROE 21.87%という高い数字を叩き出しているのは賞賛に値します。
感想
2006年から12年までは、株価もあまりパっとせず、60ドルから70ドルをいったりきたりな感じでした。
11年、12年に純利益が大きく減少したことが効いているようです。
ところが、13年からまるで何かに目覚めたかのように、一気に株価は上がり続けるようになりました。
銘柄レベルが上がったと表現しても良いかもしれません。
06年~12年に投資した人と、13年以降に投資した人では、この銘柄に対する印象はまるで違うのではないでしょうか。
今後はどうなるか分かりませんが、13年と同じく「銘柄レベル」が突然上がるかもしれません。
ジョンソン・エンド・ジョンソンという企業を信じて、ホールドし続けるのは損では無いと思います。