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内部留保375兆円は日本企業の消極姿勢の証

   

日本企業の利益剰余金の蓄積に該当する内部留保が、2016年末時点で過去最高の375兆円に達したとのことです。

この375兆円は何に使われるでもなく、ただ企業がいざというときのためにため込んでいるだけの、いわば死に金です。

日銀のETFの年間買い入れ額が6兆円であることを考えると、凄まじい額が死に金となってプールされていることがわかります。

この日本企業の消極姿勢が改善されない限り、物価上昇は難しいかもしれません。

何故、内部留保が増えたのか?

2006年末時点の内部留保は240兆円、それから10年経過した2016年末は135兆円増え、375兆円となり過去最高を記録しました。

反面、労働者への還元率を表す労働分配率は43.7%、これは過去30年間で最低の値である、2007年の43.4%に並ぶほどの低い数字です。

つまり、会社はしこたま貯めこんでいるにも関わらず、従業員への給料には反映されていないということになります。

なぜここまでして企業は内部留保を積み上げるのでしょう?

これはひとえに日本企業の消極姿勢が原因です。

トランプ大統領の出現やEU離脱勢力の台頭といった世界経済の先行き懸念から、いざという時のために資金をためておこうと考える企業が多いようです。

従業員にカネが回らなければ、物価上昇は無い

日銀の黒田総裁は、日本史上初となるマイナス金利を導入から見られるように、物価上昇率2%達成に並々ならぬ執念を持っているように見受けられます。

しかし2%の達成は未だ遠く、黒田総裁の就任直後は2年以内に達成と強気な考えを持っていたのが、今は物価2%という旗印は下ろしてはいないものの、ついには達成時期の明言をしなくなりました。

日本におけるGDPの個人消費の割合は60%程と言われています。

よって物価を上げるためには、日銀の働きだけではなく、個人が気前よく消費をしなければなりません。

個人が気前よく消費することによりカネめぐりが良くなり、景気もどんどん良くなり、モノ・サービスを提供する企業も潤い、緩やかにインフレが進んでいく・・・これが日銀が思い描いたシナリオのはずです。

しかし企業の内部留保が過去最高、労働分配率が過去最低水準では、個人にカネが回る環境とは言い難いです。

カネが無ければ消費も渋くなる、消費しなくなればモノが売れない、モノが売れないと物価も上がらない。

労働者にカネが回らなければ、物価が上昇するはずはないのです。

企業が気前よくならない限り、デフレ脱却は難しい

こういったニュースを見ると、なんだか気が滅入ります。

日本企業が(言ってみれば)ケチだから、金回りがよくならないし、株価も上がらないし、配当性向も微妙なのです。

従業員にも株主にも還元せず、先行き不安という理由で375兆円もため込んでいる日本企業の姿勢にガッカリしています。

もう少し企業が気前よくなってくれなければ、完全なデフレ脱却は難しいでしょう。

従業員も株主も企業も全員win-winな関係にならないものか、もどかしく感じます。

 - 時事