金融庁と個人投資家との意見交換会@名古屋に潜り込んできました!
2017/09/24
金融庁主催の個人投資家向けの意見交換会が、過去に東京で何度か行われました。
ずっと東京で開催されていた意見交換会が、初めて東京以外でも開催されるということで、しかも場所は名古屋ということで、これなら地方在住の私も出ることができそうだと思い、参加を申し込みました。
2017年9月21日、栄にある名古屋証券取引所の1室を借りて開催されました。
総評から書くと、金融庁の方々のつみたてNISAにかける熱い思いと、個人投資家の方々の投資にかける熱い思いを垣間見ることができ、とても有意義な時間を過ごせました。
さっそく簡易レポートを報告します。
今回の意見交換会について
今回、金融庁主催の「個人投資家との意見交換会 in 名古屋」は2017年9月21日、名古屋証券取引所で19時00分より行われました。
開催を知ったのは虫取り小僧さん運営の「いつか子供に伝えたいお金の話」にある記事からでした。
虫取り小僧さんは以前も何度か東京での金融庁との意見交換介の開催アナウンスをしておられ、機会あればぜひ参加してみたいと考えていました。
今回は名古屋で行われると記事で見て、東京は厳しけど名古屋なら仕事帰りでも何とか参加できると、即エントリーをしたのでした。
19:00開始、19:30までつみたてNISA説明、20:30まで個人投資家とのQ&A、といったスケジュールで行われました。
21:00から懇親会があったのですが、参加は見合わせました。
名古屋で開催する意味
意見交換会の最初の挨拶として、この会の目的を話してくださいました。
- 個人投資家との意見交換会は何度かやっているが、全て東京だ
- 東京ばかりズルイ!という声があったから、じゃあ東京以外でということで、名古屋にお邪魔させてもらった
- 名古屋は投資不毛の地と呼ばれていたが、統計的にそれは間違いだ
- 個人投資家によるブログでの発信力・影響力を感じている
- ブロガーの方々には、既存メディアが発信できない情報を発信していただきたい
え!?名古屋って、「投資不毛の地」と呼ばれていたの?初耳でした。
名古屋人はケチ、とはよく聞きますから、それを発展させた噂なのかもしれませんね。
金融庁の方々は個人投資家のブログによる発信力というものに一目置いておられるからこそ、東京以外のブロガーも参加できるように名古屋で開催してくださったのですね。
(でも、参加者の中にはブログなんてやってない個人投資家の方も多いはず・・・。)
つみたてNISAの説明
つみたてNISAについて、資料に沿って説明してくださいました。
東京で行われた「つみフェス」のものと同じ資料だそうです。
日本の金融資産の状況、長期投資が如何に有効か、つみたてNISAの詳細、一般NISAとの比較、などなど。
とても分かりやすい資料でした。
ただ、「分かりやすい」と感じたのは私がちょっとだけNISAや長期投資を知っていたからであって、全く知らない方にとってはやや難しめに感じるのかもしれません。
つみたてNISAに関する詳細はここでは省略します。
個人投資家の質問
今日のメインディッシュはこのQAコーナーでしょう。
Q&Aで1時間も時間をとってくださいました。
私は地声が小さく、席もやや後ろのほうだったので、静観に努めました。
個人投資家のみなさん、絶えることなくビシバシ手を上げて質問攻めにしていました。
質問はたぶん20個ぐらい出たのではないでしょうか。
私が印象に残ったQAを紹介します。
1. 一般NISAとつみたてNISA
Q: 一般NISAは5年経ったら再び一般NISA枠にロールオーバーすることができるが、つみたてNISAへのロールオーバーはできる?
A: できません。一般NISAからつみたてNISAへの資金移動はできません。
2. つみたてNISA、どう広げる
Q: つみたてNISAは初心者向けとおっしゃったが、初心者は普通知らない。どうやって広げるおつもりか。
A: 今日参加した方々が広げてもらいたい。また、職域での活動もやっていきたい。
3. つみたてNISA用商品が無くなったら
Q: つみたてNISA用ファンドは厳選されたものと伺ったが、以後これらの金融商品は無くならないという保障はあるのか?ファンド解散した場合、担保してくれるのか?
A: そうなったら大問題だ!制度的に担保はされていない。金融機関には腹をくくれ!といってある
4. つみたてNISAの金額
Q: つみたてNISAの1年の金額は40万だが、キリが悪い。48万じゃダメなの?
A: 40万が限界だった。
5. 恒久化
Q: 一般NISAもつみたてNISAも期限がある。期限は設けずに恒久化してほしい。
A: 我々もそうしたい。声を上げて応援して!!
6. 金融機関の反応
Q: 金融機関的に、あまり得をしない制度ではないか?正直なところ、金融機関はどう思っている?
A: 金融機関の殆どが覚悟をもってつみたてNISAをやるといっている。たまに「金融機関は金融庁にいわれてムリヤリやらされている」などといった意見を見かけるが、事実無根なのでそういった意見は無視してほしい。
7. ジュニアNISA
Q: ジュニアNISAの立ち位置はどうなる?つみたてNISAに変更できるのか?
A: ジュニアNISAは独立してる。あくまでも一般NISAとつみたてNISAの二者択一である。が、ジュニアNISAも再検討を考えている。
8. リバランス
Q: iDeCoみたいに、つみたてNISAでもリバランスしたい。
A: つみフェスでも要望が多かった意見だ。が、つみたてNISAは始まったばかりなので、しばらく様子を見てから今後どうするかを決めたい。
感想
冒頭で述べたとおり、つみたてNISAを何としても成功させたいという金融庁の方々の思いと、投資に対する個人投資家の熱い思いを間近で感じることができました。
参加した個人投資家の方々は総じて質問のレベルがとても高く、私など場違いなんじゃないかと思う程の非常に高い投資リテラシーを感じました。
問題は、このレベルの高い投資家達から、あまり投資を知らない人たちに、どのようにつみたてNISAを波及していくか、でしょう。
つみたてNISAは完全に初心者に的を絞った制度だと明言していました。
日本において、「投資は怖い」「投資は損する」「投資には手を出すな」と考えている人は多いです。
投資に対するネガティブな印象を払しょくするのは並大抵のことではないでしょう。
しばらく長い間、金融庁の挑戦は続くことでしょう。
このブログの影響力など無に等しいでしょうが、少しでも投資の素晴らしさを発信していければと、改めて思いました。
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