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eMAXIS Slimを不快に思う気持ちも理解できる

   

三菱UFJ国際投信の新商品”eMAXIS Slim(イーマクシス スリム)“が先日2月27日、満を持してリリースされました。

2月上旬から「eMAXISが業界最低基準まで値下げするらしい」とネット上で噂になっていました。

ところが三菱UFJ国際投信から「信託報酬を下げるのは新商品のSlimシリーズだけ」と正式なアナウンスがあると、ネット上では歓迎する声と不快感を表す声と、二つに分かれるところになりました。

私はeMAXISシリーズはNISA枠で「eMAXIS新興国株式」を保持しているのみで、NISA期間を終えたらいち早く売却しようと目論んでいる金融商品だから、今回のSlimに関しては何の感想もありません。

が、冷静になって考えてみると、このSlimを不愉快に思う気持ちも十分に理解できます。

新商品・Slimシリーズのみ値下げ

今回三菱UFJ国際投信がリリースした新商品・Slimシリーズは以下の4本です。

  • eMAXIS Slim 国内株式インデックス :0.18%(0.40%)
  • eMAXIS Slim 国内債券インデックス :0.14%(0.40%)
  • eMAXIS Slim 先進国株式インデックス:0.20%(0.60%)
  • eMAXIS Slim 先進国債券インデックス:0.17%(0.60%)

バランスファンドや、私が持っている新興国株式はSlim化されませんでした。

投信名の数字は税別の信託報酬、カッコ内は既存ファンドの信託報酬です。

確かにSlimシリーズの信託報酬はどれも業界最低基準です。たとえばeMAXIS Slim 先進国株式インデックスの信託報酬0.20%は、Fund of the Year三連覇のニッセイ外国株式インデックスファンドの信託報酬と全く同じです。

新規に投資を行う人からすれば、三菱のSlimシリーズは朗報でしょう。

しかし、一番割を食うのが既にeMAXISシリーズに投資している人です。

既存のeMAXISシリーズの信託報酬は据え置きであり、Slimの恩恵を受けたいのであれば一度解約して買いなおすしかありません。

例えば、100万円をeMAXIS 先進国株式インデックスに投資していたとして、内10万円が含み益の場合、Slimであれば1年の信託報酬が2,000円で済むのが、既存ファンドでは6,000円とSlimの3倍も払わなければなりません。既存eMAXISが赤く見えますね。

Slimに乗り換えようにしても、一度解約しなければならないから、含み益10万円の20%の2万円を余分に支払わなければなりません。

前からeMAXISに投資していたら、明らかに面白くありません。

ジムの月額料金に例えると・・・

もう少し分かりやすい例として、ジムの月額料金に例えてみましょう。

ネームバリューがあり施設も申し分のない月額料金12,000円のジムAがあり、前々からジムAに入会していたとします。

ところが他社もジム事業に次々と参入してきて、ついには月額料金4,000円のジムBが出現しました。

ジムAからジムBに乗り換えたくても、ジムAとは年間契約を結んでおり、途中解約をすると違約金40,000円を支払わなければなりません。

ここで颯爽と誕生したのが、ジムAと同じ会社が運営する月額料金4,000円のジムA’です。ジムBと同じ料金です。ジムA’といっても、場所も設備もスタッフもジムAと変わりません。ただ料金体系が変わっただけです。

ジムA加入者はジムA’の料金に切り替わり、月額料金が12,000円→4,000円に大幅値下げされるものと歓喜します。

ところがどっこい!

ジムAからジムA’に変更するには、違約金40,000円を払わなければならないというのです。

同じ会社がやってるくせに(おまけにに中身も全く変わらないくせに)!

これはムカツク!!

明らかに既存の会員をバカにしていますね!

アンチを出しても三菱は気にしない

上記のジムの例は単なる作り話ですが、身近な例に置き換えると前々からeMAXISに投資している人にとってすれば、Slimシリーズは不愉快以外何者でもないことが分かります。

ジムの違約金は含み益の課税金額になります。実際のジムでこんなに違約金を取られることは無いと思うのですが、分かりやすく月額料金よりもかなり大きな金額としました。

Slimシリーズにより、三菱UFJ国際投信を良く思わない人も一定数出てくるでしょう。

もしかするとアンチも作ることになった三菱UFJ国際投信ですが、何しろ超大手で窓口販売が主でしょうから、ネット上の不快感を表す意見など歯牙にもかけないことでしょう。

この王者の余裕といいますか、横綱相撲のような経営戦略が今後どのような影響を及ぼすでしょうか。

答えは10年後、20年後のお楽しみです。

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