【書評】マンガーの投資術
2017/09/10
今日は書評の日とします。
紹介するの本は「マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉――富の追求、ビジネス、処世について」です。
副題が長いです(笑)。
9月4日に日経BP社様より見本を頂きまして、ようやく読み終えたところですので、感想を書こうと思います。
多くの米国株ブロガーの方が見本をいただいたようで、すでに本書のレビュー記事が複数公開されており、それをご覧になった方からすれば重複するところもあるかもしれませんが、お時間がありましたらお付き合いください。
書籍情報
書名:マンガーの投資術 バークシャー・ハザウェイ副会長チャーリー・マンガーの珠玉の言葉――富の追求、ビジネス、処世について
著者:デビッド・クラーク (著), 山崎元 (その他), 林康史 (翻訳), 石川由美子 (翻訳)
出版社:日経BP社
発売日:2017/9/7
ページ数:304
138のマンガーの発言集
本書はチャーリー・マンガーという、バークシャー・ハザウェイの副会長として長らくウォーレン・バフェット氏を支えた人物の発言を集め、その解説をもって投資家としての成功に必要な要素を読者に伝えることを主旨としたものです。
大きく分けて4つのカテゴリに分かれています。
- 投資で成功する考え方(47)
- 企業、銀行、経済(22)
- 事業と投資に関する哲学(22)
- 人生、教育、幸福の追求についての助言(47)
カッコの数は小項目数で、1項目1発言1解説となっており、計138の発言がまとめられています。
投資に関する内容は、バフェット氏に関する書籍を読んだ方にとっては重複するところが多かったでしょう。
私は名著「バフェットの銘柄選択術」を米国株選択のバイブルのように考えているので、なじみのある内容が多くとっつきやすかったです。
マンガーの人生観が面白い!
本書は投資以外にも、企業・経済・労働・結婚・・・など、様々なテーマを扱っています。
投資に関する箇所も非常に参考になるのですが、そういった投資外のテーマも興味深く楽しめました。
特に、No.129「至福」で紹介されている以下の発言です。
至福と言ってもいいような人生に恵まれたのは誰のおかげか?そう尋ねられたときに私はこう答えた。「そんなの簡単さ。妻の最初の夫だよ」
一目見たとき、なんのことが理解できませんでした。
No.119「結婚についての助言」でマンガー氏はあまり期待できない人を結婚相手に選ぶべきというユニークな考えを披露しています。
妻は最初の結婚で夫に対する期待値というのもを理解したからこそ、過度な期待をせずお互い幸せになれたといっているのです。
妻の最初の夫のおかげで幸せになれたなんて、とても面白い発想ですよね。
投資関連の発言以上に印象に残りました。
投資初心者におすすめ!
投資書籍でありながらマンガー氏の人生観についても存分に楽しめる、素晴らしい書籍でした。
上述の「バフェットの銘柄選択術」もジョークを織り交ぜながら話を展開していっていますが、こちらはさらに気軽に読めることでしょう。
投資初心者の方、特に米国株をこれから始めようかと思う方にとって、うってつけの1冊だと思います。
「マンガーの投資術」の後に「バフェットの銘柄選択術」を読むと、さらにバフェット氏の投資への理解が深まることでしょう。