【書評】はじめての人のための3000円投資生活
今日は書評の日とします。
紹介するのは「はじめての人のための3000円投資生活」という本です。
本屋でベストセラーを物色していると、”3000円投資生活”なる文字が目に飛び込み、3000円で投資か~と興味がそそられ、ついつい買ってしまった代物です。
正直に申し上げますと、タメになった情報は殆どありませんでした。
が、「投資なんて右も左も全く分からない」という投資超初心者の方が一番最初に手に取る本としては、極めて優秀であると感じました。
書籍情報
書名:はじめての人のための3000円投資生活
著者:横山光昭 (著)
出版社:アスコム
発売日:2016/6/24
ページ数:223
これまで投資に全く縁の無かった方におすすめ!
本書のターゲットとなるのは、「投資には全く縁が無かった」「投資に興味があるけど、怖くて今まで敬遠していた」「貯金だけではお金が十分に貯まらなくて困っている」といった、投資のトの字も知らない方々です。
それでいて、お金に関する不安や悩みを持っている方々です。
本書では投資というよりは、お金に対する上手な付き合い方を一からレクチャーしてくれます。
すでにマネーリテラシーがそれなりにある人にとっては既知の内容ばかりかもしれませんが、これまでお金に関して深く考える機会が乏しかった方にとっては有用な情報の宝庫ともいえます。
投資の最初に一歩として、まずは3,000円という無理のない金額で始めてみてはどうかと提言しています。
著者によると、経験上3,000円という金額が投資を始めるに辺り一番ちょうど良い金額なのだそうです。
確かに3,000円ならばそれほど恐れずに投資の世界に足を踏み入れることができるかもしれません。
3000円投資で1000万貯まるわけではない
本書の最初の方で、「貯蓄0円が3000円投資を始めて8年で1070万円貯まった」とデカデカと書かれてあります。
まるで3000円だけで1000万円貯まったような物言いですが、これを見て誤解してはならないのが、3000円投資を続けるだけで1000万円貯められたわけではないということです。
本文を読み進めると分かるのですが、上の例では最初に3000円投資を始めて、徐々に投資に対する免疫をつけて、3年目以降は投資金額を大幅にあげることで1000万を達成しています。(本文P77~79)
運用資金は3年目以降、月5万、ボーナス60万の計120万円です。これを8年目まで続けると、元本だけで720万円になりますね。
あくまでも3000円投資は、投資を始める上の足がかりに過ぎないことが分かります。
投資によりある程度のお金を得たいのであれば、やはり相応の元本を運用に回す必要があるということです。
すごく読みやすく、投資の敷居を低く感じさせる!
投資というものは何かと小難しい印象があるかもしれませんが、本書は投資未体験者の方に向けて必要最小限の情報のみにとどめているため、投資本でありながら非常に読みやすいです。
投資に関して何も知識が無い人にとっては、本書はとても重宝することでしょう。
逆に一定の投資経験をお持ちの方にとっては少々物足りないのかもしれません。