中国銘柄・BABAに見切りをつけて全売却
2018年9月6日、中国の雄であるアリババの株~BABAを全て売却しました。
BABAは中国において一、二を争う程の規模を誇る超優良企業で、なおも成長中ではありますが、ここで売却判断を下しました。
理由は極めて単純、中国銘柄だからです。
中国の株は、どんなに優良であっても長く持てない、と思いました。
- BABAを164.17ドルで40株売却
中国経済の先行きに不安を感じる
ここにきて、アメリカとの貿易戦争の行方が気になってきました。
中国とは何よりもメンツを重んじる国、中国共産党の国家主席・習近平氏は特にその傾向が強いと聞きます。
簡単に妥協はしないでしょう。
実は水面下では既に話がついていて、ある程度のところで手打ちにする、といった甘い想像はしない方が無難と考えます。
アメリカのトランプ大統領もまた中国を目の敵にすることで自国民の歓心を買い、中間選挙を有利に進めようと考えていることでしょう。
よって、この貿易戦争問題は長引きそうだと個人的に見ます。
貿易戦争は双方共に得するところなど何もないのですが、アメリカよりも中国の方がさらに影響を受けやすく、貿易戦争により0.5%ほどGDP成長率が下がると試算する向きもあります。
中国のGDP成長率は近年先細りで、2014年以前は7%台以上だったのが、2015年以降は6%台です。
明らかに成長鈍化、さらに貿易戦争によってそれが加速し、以前のようにはいかなくなるのではないか、と危惧しています。
アリババは中国経済と一蓮托生
アリババには中国政府の後ろ盾があります。
アリババは中国国内において利用している人はほぼいないのではないかと思えるほどの、圧倒的存在感を持つ超巨大企業ではありますが、経済の中心・金融の総本山であるアメリカには本格的な商業拠点を構えていません。
今後アリババが真のグローバル企業になるには、アメリカへの積極的な事業展開は欠かせないでしょう。しかし、アリババは事業の80%ほどが中国国内と、未だローカル企業の域を出ていません。
アリババの成長は中国経済の成長と一蓮托生と換言することができるでしょう。
しかし上述のとおり、貿易戦争によって中国経済の陰りが顕在化するようになってきました。
最近アリババのみならず、テンセントなどの中国を代表する企業の株価が冴えないのは、間違いなくその懸念を表しているからでしょう。
損失金額の633.6ドルは安心料
BABAの平均購入株価は180.01ドル、売却株価は164.17ドル、40株保有でしたので、633.6ドルの実損失です。
中国経済の失速が明らかになれば、きっとさらにアリババ株価は下落することでしょう。
中国の株を今持っているのは危険だ、と思うようになりました。
もっとも、取り越し苦労の過剰反応かもしれません。今回の損切りで支払った633.6ドルというのは、いわば安心料だと思っています。
アリババは文句のつけようの無い素晴らしい企業ですが、中国という地政学リスク満載の国と切っても切り離せぬ企業であるため、ここは手放す決断をした次第です。